ラジカル制御型塗料!?
2016.06.07
今塗装業界で話題の塗料をご紹介致します。
【ラジカル制御型塗料】
塗料と言うと、「ウレタン」「シリコン」「フッ素」などはお家の塗替えをご検討の方は聞いた事があるかと思います。。
「ウレタン」「シリコン」「フッ素」などは、塗料の耐久性に関わる「樹脂」の名前です。
「ラジカル制御型塗料」は、上記のどれにも属さず、「ラジカル」は樹脂の名前ではありません。
簡単に説明すると、ラジカルを制御してくれるタイプの塗料です。
ラジカルというのは、顔料(塗料の色などの元になっている成分)に含まれている「酸化チタン」が、紫外線や雨風などに当たると発生する物質のことです。このラジカルは、塗料の中の耐久性をもたらす「樹脂」を分解してしまう性質があり、塗膜劣化の原因となってしまいます。
そこに目をつけたのが日本ペイントで、このラジカルの発生を何とか抑えることは出来ないかと開発されたのが、ラジカル制御型塗料、通称「ラジカル塗料」というわけです。
【ラジカルを抑える技術】 ※出典:日本ペイントHP
ラジカル塗料中に含まれるラジカルを抑える技術は主に二つで、「高耐候酸化チタン」と「光安定剤」です。
高耐候酸化チタンは通常の酸化チタンと違い、発生させたラジカルを逃がさずに閉じ込めるラジカルバリヤーを持っています。このバリヤーにラジカルを閉じ込めておくことで、ラジカルを外に出しません。
光安定剤は、塗料の中にまんべんなく存在しており、発生してしまったラジカルを捕まえて、働きを抑制する性質を持っています。
これらの二つのラジカルを抑える技術により、ニッペパーフェクトトップは、非常に高い耐候性を持っています。ちなみに屋根専用ラジカル塗料の「ファインパーフェクトベスト」は、特殊光安定剤を二つ配合し、屋根にふさわしい高い耐候性を実現しています(屋根は外壁よりもさらに過酷なため、高い耐候性が求められます)。
少し難しいかと思いますが、昨年5月に「日本ペイント」から発売され、今年に入って飛ぶ鳥を落とす勢いで塗装業界を席巻しております。
価格・パフォーマンス・下地を選ばないと言った理由で、「ラジカル制御型塗料」が、これからの主流になると考えている塗装屋さんも多いようです。
ちなみに、ファインパーフェクトトップは、弱溶剤です。
パーフェクトトップは、水性です。
今後、日本の大手メーカーから続々と新しい「ラジカル制御型塗料」が発売されます。
確かに大手メーカーが何年もかけて実験を重ねたとは言え、塗装工事は安い買い物ではありませんので、「人気」だけで塗料を選ぶのは危険です。
お宅の塗替えをご検討の際は、塗装屋さんの説明を納得いくまでじっくり聞きましょう。